加圧トレーニングとは

加圧トレーニングは佐藤義昭氏が考案したトレーニング法で、専用のバンドを使って腕や脚の付け根を締め付けた状態で行うといったものです。
加圧トレーニングのイメージ
加圧トレーニングのメリットとしては、

  • 軽い負荷でも筋肥大が起こせること
  • 負荷が軽いので怪我をしにくい
  • 体への負荷も少ないから回復が早い

などがあり、デメリットとしては、

  • 高価な専用バンドを用意する必要がある
  • 筋肥大には通常のフリーウエイトトレーニング程効果的でない

といったことがあげられます。

なぜ軽い負荷ても筋肥大に効果的なのか?

筋肉を大きくするためには大きな負荷をかける必要があることが常識ですが、加圧トレーニングでは1RM(その種目の動作を1回だけ行える負荷)の20-50%の負荷でも筋肥大が得られるとされます。なぜでしょうか。

加圧を行うことによって

  • 筋肉内の酸素濃度が低下するので活動に酸素を必要とする遅筋ではなく速筋が動員されるようになる
  • 乳酸が溜まり筋肉の成長に有用な成長ホルモンの分泌が促進される

といったことが原因だと考えられています。
いずれにしても軽い負荷で筋肥大を起こせることが確認されています。

どんな筋トレが加圧化できるか

加圧トレーニングは脚や腕の根元をバンドで締めた状態で行うことと、普段より軽い負荷を使用すること以外は、通常の筋トレと同じですので、色々な種目を加圧トレーニング化することができます。
いくつか挙げておきますと、

などです。

よくある疑問

Q、腹筋や背筋も鍛えられますか?

一般的な加圧バンドで締め付けることができるのは腕と脚のみですので直接的な加圧高価が得られるのは上腕二頭筋、上腕三頭筋、腕橈骨筋などの腕の筋肉や大腿四頭筋、ハムストリングス、腓腹筋といった脚の筋肉だけなはずです。
考案者の佐藤義昭氏によれば加圧することで分泌が促進される成長ホルモンの作用で加圧してない部分のトレーニングにも有効とされていますが、それがどの程度のものなのかは不明です。

Q、加圧トレーニングは自宅でもできますか?

専用の機器を使って資格者の指導のもと行うことが推奨されていますが、アマゾンなどでも加圧ベルトは販売されているので、これを買って自宅で行うことも不可能ではありません。
ただ、どの程度締め付ければいいのかがよくわからないと思うので、最初は指導を受けながら行った方がよいでしょう。
適切に行っていれば安全とされますが締めすぎると危険で、加圧トレーニングによってクラッシュ・シンドロームを起こした事例もあるので注意が必要です。

Q、加圧シャツを着れば加圧トレーニングができますか?

基本的に加圧トレーニングと加圧シャツは関係ないものと考えてよいでしょう。
加圧シャツには着ているだけでムキムキになったり凄いダイエット効果を得られるような宣伝を行っているものが多いですが、そういった効果はないので注意しましょう。

Q、加圧トレーニングはダイエットに効果的ですか?

加圧トレーニングも運動ですのでカロリーを消費しますが、一般的なやり方の場合その量はたいして多くないと思われるのでダイエットを目的としてやるメリットは少ないと思われます。
考案者によると成長ホルモン等に脂肪を分解する作用があることからダイエットにも効果的とされ、他にも血行促進、回復力アップ、若返り、美肌にも効果的とされていますが、それがどの程度のものなのかは不明です。

Q、スロートレーニングとどちらがいいですか?

スロートレーニングも加圧トレーニングも筋肥大が得られる仕組みは同様のものだと考えられています。
ただ、加圧トレーニングでは外部から物理的に血流を制御しますので、こちらの方が容易に効果が得られるのではないかと思います。