ダイエットに筋トレは必要?単に痩せることが目的なら別にいらないと思います。

ダイエットの一環として筋トレを行っている人も多いと思います。
しかし、女性に多いと思いますが別にマッチョになりたいわけではなく単に体重が落ちてスリムな身体が手に入ればいいと考えている人が筋トレをやる意味はあるのでしょうか?少し考えてみました。

筋肉を大きくするための筋トレは痩せない

筋肥大に最も効果的といわれている筋トレとはこういうものです。

  1. 種目の動作を1回しか反復できない負荷の75-80%の負荷をかける
  2. 1セット当たり8~12回反復
  3. 短めのインターバルを挟んでこれを3~5セット行う

こうした筋トレが痩せるのに効果的でない理由は2つあります。

消費カロリーが少ない

消費エネルギーは自分の体重×運動のハードさ×時間で決まります。
こうした筋トレはハードではあるかもしれませんが、なにせ8~12回しか反復しないのであっという間に終わります。
ですのでそれ程大きなエネルギーを消費することはありません。

脂肪を燃焼しない

筋線維には大きな力を発揮できるが長くはもたない速筋と大きな力は出せないが持久力のある遅筋があります。
筋肥大に効果的な筋トレで使われるのは主に速筋ですが、速筋は糖をエネルギー源としておしており、脂肪がエネルギーとして使われません。
なのでこうした運動では直接的な脂肪燃焼効果は期待できません。ただ糖が減れば運動後にその分脂肪の消費が増えるから結局は消費エネルギー量が大切だとする説もあります。

高回数な筋トレならそこそこ効果はあるが…

ある程度長時間持続する筋トレなら消費エネルギーもそれなりに大きいはずです。
ただ残念ながらこうした筋トレでは筋肥大への効果は薄くなります(筋持久力のアップには効果的です)。

また痩せるためには消費エネルギー>摂取エネルギーにする必要がありますが、こうした状況下で筋肉を大きくするのはかなり困難だと思われます。

なので、

  • 体重を減らす
  • 筋肉を大きくする

は基本的に同時に実現することができません。
できるだけ筋肉を保ったまま痩せていけば体脂肪率が下がって見た目的に筋肉質なボディにすることはできます。

体重60kgの人が3分間運動した際の消費エネルギーは「身体活動のメッツ表」を元に計算するとこんな感じになります。

種目 消費エネルギー
腹筋(ほどほどの労力) 11.97kcal
スクワット(緩め) 15.75kcal
サーキットトレーニング(きつめ) 25.2kcal
ランニング(9.7km) 31.5kcal
縄跳び(速め) 31.5kcal
パワーヨガ 12.6kcal
懸垂(きつめ) 25.2kcal

これが正しいとすると特別消費カロリー多くもないんですよね…。
痩せることだけが目的の場合はランニングなどの有酸素運動の方が楽そうです。

腹筋をすればお腹周りの脂肪は落ちる?
脚の筋肉を使えば脚痩せができ腹筋をすればお腹痩せができると考えている人が多いようです。
しかし、残念ながら一般には「部分痩せ」はできないと考えられています(詳しくはこちらの記事を見て下さい)。
消費エネルギーが摂取エネルギーを上回れば脂肪は減っていきますが、どの部位から減っていくかはコントロールできないのです。
なので部分痩せが目的な場合でも消費エネルギーの大きい全身運動を行うのがよいでしょう。

筋トレをしながら痩せると基礎代謝が上がって…は半分嘘

筋肉は代謝が高いから筋トレをしながら痩せれば基礎代謝が上がって太りにくい体質になってリバウンドも防げるみたいな話はよくいわれていますよね。

私もそうだと思っていたのですが、色々調べてみた結果そうでもないことがわかりました。

まず、上にも書きましたが減量中に筋トレを行っても筋肉量が大きく増えるとは考えづらいです。

筋トレを行うことで筋肉の減少を食い止めることはできるかもしれませんが、筋肉が基礎代謝に貢献する程度はそれほど大きくありません。

1kg当たりでは肝臓で1日200kcal、脳で240kcal、心臓および腎臓で440kcal、骨格筋は13kcal、脂肪組織で4.5kcalといわれています(詳しくはこちらの記事を見てください)。

つまり筋肉が1kg増えたとしても基礎代謝は13kcalしか上がりません(1kg筋肉を増やすのはけっこう大変です)。

ところで体重を減らすと筋肉や脂肪のみならず内臓も減少します。
もし肝臓が65g減れば筋肉が1kg減ったのと同じだけのマイナスとなります。そしてこの程度の減少は普通に起こるようです。

体重が9.5±3.4kg(脂肪が8.0 +/-2.9 kg、除脂肪組織が1.5 +/-3.1 kg)減った場合、筋肉が-3%、心臓が-5%、肝臓が-4%、腎臓が-6%減少したと報告されています注1

つまり筋肉の減少を心配するならむしろ内臓の減少を心配した方がいいということになります。

器官 重量 1日の消費エネルギー 全体に占める割合
肝臓 1.60kg 482kcal 27%
1.40kg 338kcal 19%
心臓 0.32kg 122kcal 7%
腎臓 0.29kg 187kcal 10%
筋肉 30.0kg 324kcal 18%
その他 19%

(体重70kgの男性の例。Energy and protein requirementsより)

体重が落ちれば基礎代謝が落ちるというのは事実なのでどちらにしろ食事量には気をつかった方がよいでしょう。
ちなみに過度な食事制限を行うと内臓の減少量が増えやすいようです。

まとめ

いいたかったことをまとめるとこんな感じです。

  • 普通の筋トレはそれほどエネルギーを消費しない。有酸素運動の方が有利。
  • 体重が落ちていく状況下で筋肉量を増やすのは困難
  • 筋肉の増減が基礎代謝に与える影響は大きくない
  • 食事制限のみで痩せるより運動主体で痩せた方がよさそう
  • 単に細くなりたいだけなら筋トレはしなくてもいい
  • 筋肉質な体になること目的なら筋トレもした方がいい

結局は自分がどんな体型を理想とするのかによるって話しですね。

注1Contribution of individual organ mass loss to weight loss-associated decline in resting energy expenditure.

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