始めに結論を述べておきます。

結論左右で筋力差がある場合、両側(両手、両足)でおこなう運動をバイラテラルトレーニングを主とし、筋力差を緩和するのがGood
バランスのイメージ

左右で筋力(筋肉量)が違うのは自然なこと

人には「利き腕」がある関係から、右と左で筋力が違うのは普通なことです。

右利きの人では、腕の筋肉が右の方が太いのはもちろん、大胸筋のなども右の方が若干大きくなっているのが普通です。

 

これ自体は自然なことなのですが、あまりに筋力差が大きい場合にはトレーニング方法を見直してみるのがよいと思います(テニスなど「片側の筋肉を多く使うスポーツ」は左右の筋力差が激しくなりやすいです)

ユニラテラルとバイラテラルを知る

  • 片側(片手、片足)だけで行う運動→ユニラテラルトレーニング
  • 両側(両手、両足)で行う運動→バイラテラルトレーニング

 

例えば、

 

ダンベルを使う筋トレは、ユニラテラル/バイラテラルどちらでも行うことができますが、バーベルを使うトレーニングは基本的にバイラテラルです。

 

そして、

左右で筋肉量に差がある場合は、バイラテラルトレーニングを中心に行うべきです。

筋力バランスを整えるには「バイラテラル」を推奨

左右の筋力差を小さくするためには、筋力が弱い片側を重点的に鍛える(ユニラテラル)のが、一見良さそうに思えますよね?

 

しかし、ユニラテラル主体でトレーニングすると、左右同じ重量を扱っている場合でも、筋力の弱い側だけフォームが崩れているケースが多々あります。

 

筋力が弱い側が十分にトレーニング効果を得られず、逆に、「筋力差が拡大してしまうリスク」があります。

 

ですから、バイラテラルで両方を鍛えるのです。

 

たとえ話をしたいと思います。

「右の大胸筋・三角筋・上腕三頭筋」・「左の大胸筋・三角筋・上腕三頭筋」にそれぞれ50kgのウェイトを持ち上げる筋力があったとします。

 

この状態でベンチプレスを行えば、100kgが上がりそうですよね?

 

しかし実際には上がりません。バイラテラルディフィシット(両側性欠損)と呼ばれる現象があって、両側の筋肉を使った場合「左右の筋力の合計の90%程度の力しか発揮できない」ことが知られています。

 

つまり、

  • バイラテラルでは本来の限界筋力が発揮できない
  • 代わりに、片方(弱い方)にだけ無理な負荷がかかる度合いが減る
  • 左右の筋力差が是正されやすい

 

バイラテラルで両側を鍛えることが、「バランスよく」「無理なく着実に」両側の筋力差を解消に導いてくれるのです。

 

(ただし、バイラテラルでも片側だけフォームが甘くなってしまう可能性があるので、鏡で確認しながら実施するのが望ましいです)

「著しい左右の筋力差」がある場合はユニラテラルを

バイラテラルの方が優れているというのは、一般的な範囲の筋力差の場合の話です。

 

左右で明らかに筋肉量が異なるケースでは、ユニラテラル(片側)トレーニングで、弱い方を集中的に鍛えて左右のバランスを整える必要があります。

 

ただ、ユニラテラルトレーニングのデメリットは、

  • 自宅でできるトレーニングの種類が少ない
  • きちんとしたフォームが保ちにくく、怪我をしやすい

 

もし、本格的にユニラテラルトレーニングをしたい場合は、ユニラテラル対応のマシーンが置いてあるジムに行くことをおすすめします。

まとめ

  • 筋トレには片手、片足すつ行うユニラテラル(片側性)トレーニングと両手、両脚で行うバイラテラル(両側性)トレーニングがある
  • ユニラテラルトレーニングは左右の筋力差を悪化させる危険性がある
  • 普段のトレーニングはバイラテラル主体で行うことを推奨
  • 著しい左右の筋肉量の差がある場合は、ユニラテラルトレーニングで弱い方を特化して鍛える